本とぽんず

ビジネス書籍の書評などをあれこれ綴るブログ

書評『日本型「無私」の経営力』

 

つまらなかった。

震災復興における7つのエピソードを紹介しながら、現場への権限委譲や、企業理念を浸透させることの大切さを説く内容ですが、文章のまとまりが悪い。

 

グロービス経営大学院のメンバー数名書かれているというのもあるかもしれない。複数の人数で書かれた本は、どうしても内容が散逸、書き方も人それぞれなので、メッセージが伝わりにくいように思います。

 

書かれているエピソード自体は、震災復興に貢献した素晴らしいエピソードなのですが、それらを通じたまとめがない。

 

冨山和彦さんが推薦と書いていたので、それなりの内容かと思いましたが残念。

やはり文章や書き手のやる気などは大切だと思った次第です。

 

紹介されているエピソードは、次の通りなので、興味あれば。

 

ヤマトホールディングス

現地での物流支援活動や、荷物一個につき10円で合計140億円を超える寄付を実施。

 

富士フイルム

津波で海水を被った写真を洗浄する技術の開発と、大規模な洗浄ボランティア活動を実施。加えて関連会社が地域の除染作業に貢献。

 

③富士通

被災地域へパソコンやクラウドシステムを提供し、NPOと連携したプロジェクトを展開。在宅医療システムを構築。

 

東邦銀行

被災直後から迅速に払い戻しを行い、他の金融機関との協力関係をいち早く構築。

 

⑤みちのりホールディングス(岩手県北バスグループ、福島交通グループ)

原発周辺地域から住民を移送し、ホテルを避難所として開放。観光を通じた復興を目指し、ボランティアツアーを実施。

 

⑥八木澤商店

全社員の雇用を維持するとともに、「地域全体経営」を構想。

 

一般財団法人KIBOW

産官学のリーダーが発足させた震災支援活動。被災地のトップや有志たちを集めたイベントを数多く開催。「夜明け市場」など、被災地での新たな取り組みの発足につなげる。