本とぽんず

ビジネス書籍の書評などをあれこれ綴るブログ

書評『ナリワイをつくる』

ナリワイをつくる:人生を盗まれない働き方

ナリワイをつくる:人生を盗まれない働き方

 

猛烈社員になれない人、会社人生に疲れた人へ向けた脱会社的な働き方のススメ。

 

職業というものは、大正時代には35000種あったが、現在では2167種まで激減しているそうです。高度経済成長によって、職業を絞り込んで急成長してきた結果だとしています。つまり、昔はたくさんの多様な仕事があった。

 

具体的にどういう仕事があったのか知りませんが、とにかく昔はいろんな仕事をして、それを組み合わせて生きていたとしています。

 

著者は、こうした昔の働き方に見習い、月3万円、月5万円、年30万円といった仕事=ナリワイを作れと説きます。

 

実際に著者が実践しているものが、次のようなナリワイです。

 

・年2回の「モンゴル武者修行ツアー」

・短期集中講座「熊野暮らし方デザインスクールー田舎でパン屋を開く」

・「木造校舎ウェディング」の企画運営

・シェアオフィス「スタジオ4」

・京都の一棟貸しの宿「古今燕」

・収穫期だけの梅農家の手伝い

・山村でおばあさんが編んでいた花飾り「ハナアミ」の販売

 

こうして複数の仕事を持つ方が、会社勤めで収入を一本に依存するよりもリスクが低いと。

 

誰でもできる訳ではないと思いますが、なるほどなぁ、これからはスモールビジネスかとも思いました。

 

こうした考え方は、『小商いのすすめ』や『ニートの歩き方』などに登場します。

http://www.bookvinegar.jp/book/11836/

http://www.bookvinegar.jp/book/12055/

 

グローバル化により、厳しくなる一方の会社勤め。すべての人がユニクロの柳井さんが提唱するように英語をしゃべって、海外に出て行って、バリバリ働けるという訳ではない。

 

だから、こうした脱会社的な本もたくさん登場する。

 

バリバリ猛烈に働く人生と、お金はなくてもゆるりと生きていく人生、どちらを選びますか?

改めて働き方について、考えるきっかけになるかもしれません。

 

なお、本の主張はいたって単調なので、途中で飽きてきます。第1章を読めば十分です。